「恋」って何だろう。
昼休み。




私は、煌を探していた。



「おぉーい!!煌〜!?」



あれ、いない…。


いつもなら授業が終わってすぐ私を呼ぶはずだ。


そうだ。屋上に行ってみよう。

煌のことだから、お腹が空いて先に食べてるかもしれない。



「はぁ……。」


階段を急いで上がったので、息が切れる。


煌は、いた。

なぜか、あまり仲のよくない小川さんたちとお弁当を食べている。



「おぉーい!!煌ぁ〜」



……あれ

聞こえてないのか、煌は返事をしない。


なので、近くまで行ってみた。


「煌!一緒にお弁当食べよう。」



「っあ……ごめん。私、小川さんたちと食べるからっ!!」


「そっか…分かったよぉ…」



私は、屋上を出た。


――ガチャン。



何で煌、小川さんたちと仲がいいんだろ。


「はぁ……。」



「永原さん!」



「っ!!西塚君!?」


「探したよ〜屋上にいたのかぁ。工藤さんは?」



「煌は……煌は気持ち悪くて保健室行ったのっ!!」


ぁあ…私はなんてことを…

「それは大変!じゃあ今日は保健室で食べ…」

「ううん、教室で食べよう…!」


「え!?工藤さん、いいの?」


「煌だから、なんとかなるよっ!!」


「そ、そうだね!じゃあ、教室行こっか」


「うん…」





ウソ…ついちゃった。

大好きな西塚君に。

だって、煌に見捨てられたの西塚君に知られたくないから。

何で煌は私のことを――




その時、私の脳内に「嫉妬」の二文字が浮かんだ。


煌も西塚君が好きなんだった。


でも、どちらかと言えば煌の方が西塚君と仲良く…


「永原さん!?お腹空いてないの?体調悪いの?」


そうだ、西塚君とお弁当…二人で食べるんだった。


「大丈夫!!心配しないで。よし、いただきますぅっ!!」


煌……嫉妬……
大好きな親友が………大好きな親友に嫉妬する………

初めてのことだ。恋すら初めてなのに。嫉妬されたときはどうしたらいいの?私だって西塚君が好きなのに。
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