切恋〜Tearheart〜
『おそかったな』
社長は目を細めていう。

『すいません』

『まぁいい。
そこに座りたまえ。』

二人は
高級そうな
ソファーに腰をかける。

社長はそっと
話をきりだした。

『二人にきてもらったのには理由がある。
お前たち二人は
俺の魂のようだ。』

………。
……え。
もしかして
それだけ?


顔にでていたのか
社長は佳奈に
向かって言った。
『もちろんそんな事で呼んだんじゃないよ。
二人にこのドラマにでてほしいんだ。
主人公はお前ら二人の予定だ。』

そういって
二人にパンフレットを渡す社長。

―『ストロベリーNight』
簡単に読むと
片想いの主人公が
一番人気のイケメンに
初恋する。
甘酸っぱい恋を
ドラマにする。
そんな感じ。



―こうして
二人はドラマにでる事になった。



…もし、この
提案がなければ
こんなに辛くて
こんなに苦しくて
こんなに切ない思いなんて
しなくてすんだのかな。
でもこの提案がなかったら
こんなに嬉しくて
こんなに毎日キラキラしてて
こんなに幸せに
感じれなかったんだね…。

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