切恋〜Tearheart〜
ふと机をみると、
少し枯れた花が花瓶に入っていた。
まるでもうこの世に
いなくなったかの様に。
そして無惨に破かれた
教科書。
そして机にマーカーで書かれた数々の文字。
〔死ね、キモイ、学校くんな、最低、ムカツク…等〕
特に、目立つのは
死ねの二文字。
濃く書かれていた。

ヒドイ…。
…でもしかたない。
…仕方ない。
…シカタナイ。

だって…私は……。

私は…。
犯罪者のたった一人の子供…。
〔犯罪者の娘〕だから…。

いつもの事だから……。

あの時からずっと……。

私はなにもしてないのに!!!

それでも頑張れたのは……。



『やめなさいょ!』


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