恋に恋して恋をする。
ナルシストなわけじゃない
ふらふらと部屋に入ると頭からベッドにダイブした。


あれからどうやって家に帰ってきたのかよく覚えていない。



………え?あれ?
私、フラレたの?


てか、告白もしてないんですけど……?


“俺のこと気になってる?”


奏くんの言葉が蘇る。


いやいや、確かにそう思ってもおかしくない状況だったけど……


でも普通そんなこと聞く?!


デリカシーなさすぎでしょ!


あー!!何かだんだん腹立ってきた!


何が“俺のこと好きなんてやめなよ”だ!


確かに、確かに!気にはなってたけども!


でも!


「好きだなんて、ひとっことも言ってないから!!」


最後のほうはもう声に出していた。


奏くんがあんな人だなんて、思わなかった!


< 28 / 113 >

この作品をシェア

pagetop