君と私。
君と私。

昼休み。




昼休みの教室はいつだってうるさい。


生徒達が友達と大きな声で笑って話す時。


その中で静香に食べてるのは私だけかもしれない。


「——そしてね、葵。もう酷いの!
なんかいきなり八つ当たりしてきれ、もう絶対許さない!」

私の前で大きな声で彼氏の悪口を言う加奈子。


「あたしはまったく悪くないのに、勝手に怒ってさ。
酷いでしょ?
葵もそう思わない?」

新井加奈子(あらいかなこ)はもぐもぐと食べながら私の意見を求める。



< 1 / 40 >

この作品をシェア

pagetop