【短編】おとなしい子の怖いとこ

「だから、ウザイのは小木さんでしょ？勘違いもいいとこだね。だから大馬鹿なんだよ。」

「ねぇ、まじウザイんだけど。本当にアンタ何様？死ねよ。」


小木が言い終えた後にパチンッという音が聞こえた。吉田は、とうとう小木を叩いてしまったのだ。


「痛っ！何すんのよ！」

「いい加減にすれば？アンタが１番じゃないんだから。」

「吉田さんって･･･相当ムカツク。」

「勝手にムカついときなよ。私は全然平気だから。集団で人をイジメる様な人にムカツかれても嬉しくもなんともないからね。わかったなら、もう私に関わらないで。」


そして小木たちのグループは文句を次々と言いながら教室を出て行ってしまった。
･･･空がオレンジ色に染まる放課後になった。

あれから吉田とは話せてない。
というより俺･･･避けられてた？
だから俺は吉田の下駄箱の前で座り込んで吉田が来るのを待っていた。
そして何分か待つと下を向きながら歩いてくる吉田を見つけた。