Special Edition
「俺は健吾さんと荷物を運ぶから、小町は相澤と一緒にいろよ?」
「…………ん」
別にどこかへフラフラ行ったりしないのに。
彼は、私が目の届く所にいないと気が済まないらしい。
……ホント、やれやれだよね。
2人のもとに着くと、
「相澤、小町を頼む」
「え?……………あっ、はい」
「…………ごめんね、志帆ちゃん」
握っている私の手を志帆ちゃんに差し出した彼。
彼の突然の行動に戸惑う志帆ちゃん。
無理もない。
だって、30歳を過ぎたいい歳した女を託されても困るってもんだよ。
私は苦笑いで誤魔化しつつ、彼からそっと離れた。
そんな私を見つめ、志帆ちゃんは今にも笑いを吹き出しそうにしている。
あぁ~ホント、恥かしいったらありゃしないっ!!
男性陣が荷物を運ぶのを横目に見ながら溜息を吐くと、
「麻生さん、どうしたんですか?!パワーアップしてますよね~?」
「………そうなの、ホント困り果ててる」
彼に聞こえないように耳打ちする志帆ちゃん。
そんな彼女の肩におでこを乗せ、全身から溜息が漏れ出した。