愛するが故に･･･
『どうしてここが。・・・；』


私の問いに和真さんはさも当たり前ののように


「理香がこの店にしょっちゅう来ているのは知っていた。
週に一回くらいか。昔はおふくろさんと一緒に来ていたみてーだがな」


『そこまで…なんで？』


和真さんが色々と調べるだろうとは思ったけど、ここまでとは思わなかった。


「理香…手間とらせんじゃねえ。俺から逃げられるとでも思ってんのか？」


和真さんは相変わらずいつもの俺様口調で私に話しかけた。

私はどうしていいのか分からず、目をきょろきょろさせてしまった。


そんな時、マスターが間に入ってくれた。


「あの、お客さん。あんまり理香ちゃんをいじめないで下さいよ。」


「俺たちの事だ、てめーに言われる筋合いはねえな。」


「そうですけど…私は理香ちゃんの御母さんと懇意にしてましてね。
　御母さんから、何かあったら頼むと言われてますから、保護者見たいなものですから」



和真さんのすごみにもおくすることなくマスターは言った。

さすが、父の所の人だと思った。

言葉は丁寧だけど、引くということはない。

父が何かあったらまずはこの人に頼れといった意味がよくわかった。


相当父からの信頼があついのだろう。
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