愛するが故に・・・
「さっぱりしたか?」

和真さんは煙草を吸いながら、微笑んでいた…
そんな和真さんの顔を見たらまあいっかって気持ちになる…


『うん。気持ちよかった。和真さんより先にごめんね。』


私の言葉で、ソファーから腰を上げ、

「俺も入ってくる…」


そう言いながら、バスルームへと向かっていった。

私は、和真さんがいないうちに、かばんから着替えを出して、着替えて、簡単だけど化粧をした。

和真さんが出てきたのは、私がグロスを塗ろうとしたところだった。

「理香…待て…」

そういうと、和真さんは唇を合わせてきた。

和真さんのキスはなんていうか…気持ちいい。
キスが気持ちいいなんてへんかもしれないけど、その言葉がぴったり当てはまる。

どのくらいしていたのだろうか…
数十分…いやたぶん数分だと思う…
唇が離れると・・・

「ここらへんでやめとかねーとまた抱きたくなる…」

そう言って和真さんは笑っていた。
やくざがかわいいっておかしいけど、これまたこれがぴったりな顔だった。

『フフフ…』

私が笑うと…


「理香…お前は笑ってろ。一番よく似合う…」
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