頑張れ舞
愛が少し やり方を教えてくれて、ぶきっちょながらも編んでいた。
え~っと……
こうして こうやって
それから こうして
こうなってぇ~っ…
「お姉ちゃ~ん」
又、愛が部屋に入って来た。
「おっ頑張ってたね~はい差し入れ」
テーブルにコトンと置いた。
ホットココアだ!
「ありがと~っ気がきくねぇ~」
「ところで…お姉ちゃん…何!それっ」
「えっ?マフラー…」
編み目がデコボコで階段状態になっている。
「………」
「あはっ!これは!れっ練習よ練習」
「それにしても 酷い出来映え!」
「わっ悪かったわね」
顔を真っ赤にして下を見た。
「ほんとっ!出来るの?」
「………………」
「手伝おっか?」
「そんな事したら意味なくなる!」
「わかった!じゃっ頑張ってね」
そう言って部屋を出た。