頑張れ舞



「舞ちゃん!」


ガシッと肩を掴まれた。


「なっ!何ですか?」



「渚が!誰にセーター編んでるか知らない?」



……へっ?


マジマジと舞の顔を見る………



「しっ…知らない…です」


……てかっ!あたしの方が!知りたい!


「……そっか…知らないのか」


しょんぼりと下を見る部長さんに…



「……あの~部長さん?部長さんは渚さんのどこが好きなんですか?」



「…なっ!何だよいきなり……」


とっ、一瞬慌てたが、一息おいて……



「…そうだなぁ~…渚!優しいよ!」


渚さんのいる中庭を見ながら言う。



「え~っ優しい?うっそ~っ!口が悪いし、すごい意地悪だよ!」


「……あっ!ごめんなさい」


直ぐ様誤った。


「いいよ!…てかっ!あ~見えて寂しがり屋で、凄く照れ屋で…ちょっと不器用なのかな?口が悪いのは、自分の本当の気持ちを隠す為の照れ隠し…ってやつかな?」



……へぇ~っ、部長さん渚さんの事、よく知ってるんだっ!


感心してると…



「じゃっ、俺!教室に戻るから」



部長さんは、そう言って、しょんぼりと歩いていった。


   
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