これからは…
「くー」
「何、また黒崎先生に振られたの」
ナースステーションで悔しさに頬杖を突いて唸っていると同期の神谷奈々が呆れ顔を向けてきた
「そうよ!!何!?なんなの!?うちに研修で来て二か月!一度も飲みに行かないなんてどれだけ付き合い悪いの!?」
ぎゃお、と牙をむく智香に奈々は慣れた様にため息をつく
「二か月もこりもせずに黒崎先生に媚売ってる智香の方が、変人」
「だって!!」
あの黒崎病院跡取り息子だよ!?
このまま黙って見送るわけ!?
「興味ないし。それよりさ、黒崎先生ってそこそこの年だよね?許嫁とか居るんじゃない?普通さ」
「そこはちゃんとリサーチ済み」
ぱらぱらとポケットから出した手帳をめくる智香に
それ、仕事用の手帖でしょ
と声をかけたくなったのは、間違いじゃない
「黒崎海斗、国立大学医学部卒業後、二年海外で研修、半年某病院で勤務、のちに黒崎病院ERに着任、現在に至る」
「…それさ、ごくごく一般な知識じゃない?私でも知ってるけど」
「仕方ないじゃない、これでも頑張ったの」
のに、これっぽっちもこぼれ情報が得られない
「何、また黒崎先生に振られたの」
ナースステーションで悔しさに頬杖を突いて唸っていると同期の神谷奈々が呆れ顔を向けてきた
「そうよ!!何!?なんなの!?うちに研修で来て二か月!一度も飲みに行かないなんてどれだけ付き合い悪いの!?」
ぎゃお、と牙をむく智香に奈々は慣れた様にため息をつく
「二か月もこりもせずに黒崎先生に媚売ってる智香の方が、変人」
「だって!!」
あの黒崎病院跡取り息子だよ!?
このまま黙って見送るわけ!?
「興味ないし。それよりさ、黒崎先生ってそこそこの年だよね?許嫁とか居るんじゃない?普通さ」
「そこはちゃんとリサーチ済み」
ぱらぱらとポケットから出した手帳をめくる智香に
それ、仕事用の手帖でしょ
と声をかけたくなったのは、間違いじゃない
「黒崎海斗、国立大学医学部卒業後、二年海外で研修、半年某病院で勤務、のちに黒崎病院ERに着任、現在に至る」
「…それさ、ごくごく一般な知識じゃない?私でも知ってるけど」
「仕方ないじゃない、これでも頑張ったの」
のに、これっぽっちもこぼれ情報が得られない