噂の三兄弟と遠い約束【Berry's Cafe限定】

  ~華月堂へ~


■□■□■□■□■□
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□



ココは、空港。木曜日の14時。

グレーのスーツをビシッと着こなした男が

ある人を迎えに来ていた――――――――。



「あ、颯馬ちゃーんっ!!」


搭乗口から出てきた、髪の長い女性。

笑顔はまだ少女を感じさせるくらい、幼さを残していた。


「真純さん、お久しぶりです。お元気そうでなにより。」

「いや~ん。堅苦しい挨拶はナシよ。な・し♪」


はぁ、ホントにこの人は・・・。

あの頃と変わらない。

けれど、拓登が亡くなってからは

更にパワーアップしたと言うか、強くはなったよな。


「で、颯馬ちゃん守備はどうなの?」


スッと、真面目な声音になったかと思うと

少女の顔から、母親の顔つきになった。


「もちろん、抜かりはありませんよ。」

「私の大切な娘を拉致するなんて・・・」


お仕置きが必要よね、颯馬ちゃん・・・なんて笑って言った。


< 209 / 264 >

この作品をシェア

pagetop