噂の三兄弟と遠い約束【Berry's Cafe限定】

驚いたようなその顔は、すぐに目を細められ

意地悪そうな笑みに変わる。


「・・・大胆だな。なに、昨日のじゃ足りなかった?」

「いや、そんなことは・・・いッ」


耳元でそう囁かれて、恥ずかしさのあまり彼から離れようと身を捩った時

下腹部に痛みが走った。


「あはは、冗談だよ。途中から、俺の理性が吹っ飛んじゃって無理させちゃったからな。辛いだろ?ゴメンな。」


髪を一束すくい、それにキスを一つ落とす。

その姿もまた、絵になってポーッとしてしまう。


「でも、これくらいいいよね。」


とギューッと抱きしめられてしまった。

素肌同士で感じる温もり。

男らしい胸板の厚さ。

血液が沸騰したかのように、胸が高鳴りドキドキし始める。


「ははっ、雪稀の心臓。凄い、ドキドキしてる。」

「り、りっちゃんだって・・・」


そういって、彼の胸に耳を寄せる。

ドクドク響く彼の鼓動。


「あー、もう。それ以上やったら、襲うからな。」


抱きしめる力を強くし、彼の胸板に押し付けられる形になった。

< 243 / 264 >

この作品をシェア

pagetop