噂の三兄弟と遠い約束【Berry's Cafe限定】

次から次へを、口に運ぶ私を見て

クスクス笑いながら、陸玖さんはそう言った。


「だって・・・遅刻、しちゃうし・・・あっ、陸玖さん大丈夫ですか?もし、お仕事間にあわないようなら、先行ってください。」

「なに言ってるの?送るって言ったのは、俺だし。婚約者を放って仕事に行くほど、冷たくないよ。」


こ、婚約者・・・・。

そうだった。今日から、私は陸玖さんの婚約者って事になるんだ。

そう思ったら、なんだか頬が熱くなる。


だいたい、私なんかが陸玖さんの婚約者でいいんだろうか。


突然、ふにっと左頬がつままれた。


「こら。また変な事、考えてるだろ?」


摘んできたのは、もちろん陸玖さんで。

いつの間に来たのか、私の隣の席に座っていた。


「りふはん、いたいれす・・・。」

「で?何考えてたの?」



< 79 / 264 >

この作品をシェア

pagetop