スクランブル・ジャックin渋谷
各通りから、突然50人の黒子たちが交差点内に走り寄ってくる。黒子たち、踊っているチアガールたちの間を走り抜ける。

平然と踊っている、チアガールたち。
走っている黒子A(宏だ。3役)。

踊っているA子の足元にある制服を、拾い取る黒子A。疾風のごとく、走り去る。
黒子B、制服を2着拾って走り去る。

他の黒子たちも、制服を拾っては、素早く交差点から去って行った。
黒子A、香ばしい制服の臭いを嗅ぎながら走る。息が荒く、興奮している。

黒子A「あー、たまらーん」
交差点を走り去っていく、変態的な黒子Aであった。
    ○    ○

若さあふれる女子高校生が、踊っている。
両腕を下から上へと上げて踊る、G子。

にこやかにマイナス・イオンを発散させて踊っている、チアガールたち。

周囲の歩道上に、大量に発散されたマイナス・イオンが、シャワーのごとく大衆たちに降り注いでいる。

イオンを浴びた大衆たちは、目がうっとりとし、心身ともに癒され、心地よい爽快感に浸ってしまった。

右手のボンボンを高く上に放り投げ、背中に右手を回して受け取る、A子。

全員も同じように、ボンボンを高く放り投げては、背中に右手を回して受け取った。
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