スクランブル・ジャックin渋谷
宮益坂通り
先頭の大型車が、停車している。

助手席のドアが開いた。地面に降り立つ足。

隊長(39)である。がっちりとした体格だ。東京大学卒業、体育会系のエリートだ。
4台の大型車から、50人の隊員たちが降りてくる。

隊長の背後に、整列する。総勢51人。
隊長、振り向いて隊員たちを見る。

整列している、隊員たちの引き締まった顔。

ヘルメット中から汗を流している、隊員A。暑いようだ。

ハチ公前広場で、機動隊の様子を伺っている一般観衆たち。不安げに、見つめている。

隊員B、踊っている道産子たちを見て、つい軽く、右手と上半身でリズムを取ってしまう。

隊長に、ヘルメットをバコっと度突かれる。痛がる隊員B。

隊長「みんなー。連中を道路交通法違反及び、騒乱罪で逮捕しろーっ!」

隊員たちは、「オーっ」と叫び賛同した。

隊長が、先陣切って走り出した。追って、50人の隊員たちも走り出した。

派出所内
窓越しから、機動隊の活躍を黙って傍観している、宏。

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