無糖男子のティーパーティー

「あ、楓。姉貴から今年も宜しくって言われた」

「…あぁ、もうそんな時期か」


"そんな時期"とはバレンタインのこと

そして、毎年太朗の姉さんから頼まれること
それは、バレンタイン用のチョコの準備

うちの店で毎年バレンタインの日に売り出す限定30個のチョコレートケーキ

その内の1つをキープするのが俺の役目


「分かったって伝えておいて?取引は放課後の社会科準備室。値段は去年と同じ」

「おっけー伝えとく!」


周りがソワソワし始めるこの時期

今年も俺には関係ない



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