虹になる日がきたら
やっぱ俺は凄いと思う。
「うん。上出来!これならお店も出せるよ」
シェフ並みの腕前になったのは3ヶ月立った頃
「凄いね太一」
類喜がスパルタだったからってのもあるけど、料理って結構面白い。
実験的な?
「じゃぁ、支度が出来次第NYに飛んでくれ」
「はい」
やっとスタートだ。
やっとアイツに会えるんだ!
高原一寿
どんなもんかお手並み拝見だ!
第一印象は悪くなかった。
「初めまして。高原一寿です。宜しくお願いしますね佐原さん」
物腰柔らかな奴だった。
「前の秘書は引き継ぎするようにと言った次の日には来なくなっちゃったんですよ…」
秘書がこの1年位で何人も辞めてってる。
「あの…ナゼ前の人は辞めたんですか?」
「寿退社だとか?1ヶ月保たないなんて…佐原君はやる気ありますか?」
なかったらこんなにやってこないよ
「貴方のお父様から一寿様の右腕になれと言われましたので」
「そう…なんですか」
「はい」
「でわ、宜しくお願いします!今日は時差の関係もあるでしょうから帰宅して構わないです」
気遣いも出来るんだな、世話しなくても大丈夫じゃないか?
なんて軽く考えてた俺が浅はかだった。
「社長!?」
自宅に迎えに行ったら
玄関脇の収納スペースで毛布にくるまり寝ていた。
「社長!時間です。お支度を」
変わってる奴
「……」
「社長!起きて「…~な」
はっ?
「しゃ「うっせぇんだよ!誰だあんた?」
寝起き悪!高原さん聞いてないぜ!?
一寿リストには寝起きが悪いなんて書いてなかった…。
「起きて下さい」
あれっ?目の色が…?
「……あっ、佐原さん?おはようございます」
猫っかぶりめ!
「車を呼びますので、お支度を」
「歩きでいいです」
「…いいえ、貴方は社長なんですよ!社員に示しがつきません。今日から車で出社なさって頂きます」
「はい」
「今日の日程は出社後から会議があります。午後は「佐原さん、今月日本に帰国したいのですが、調整できますか?」
「帰国ですか?」
「姉のお見合い相手と食事がしたい、姉には内緒で」
「……わかりました。調整します」
仲良くしておくのか?
「ありがとうございます。滞在日数は2日間でお願いします」
「他に何かあるのですか?」
社長は苦笑いをした。