虹になる日がきたら
「8」
帰り際に七子の所に行き話した。
「そうだね、副社長なら受け止めてくれるって!よく決心したね美玲、前に進まなくちゃ…未来の社長夫人」
茶化してるけど、握られた手がキツかった。
「七子は?大丈夫?」
課長と別れて随分経つ。
「私?大丈夫大丈夫。週3で合コン状態」
この時、私は七子のSOSを気づいてあげられなかった。
家に帰って支度をして一君家に行こうと玄関を開けたら
「あれっ?開かない…」
正確に言うと何かがつっかえてて…隙間から見ると
「七子!?」
グッタリしてる七子
「七子!!七子!!」
救急車を呼び病院へ
「ごめん、ごめん!歩道橋から足踏み外して…美玲のアパー「私は頼れない?」
殴られた痣だよそれ。
救急車の中で意識を戻した七子。
「……昔は逆だったね。七子だから話せたんだけど…私には話せないか…七子が、苦しくてでも、誰にも「課長が…別れてからずっとストーカーされてて、最初は気のせいだと思ったけど…家に帰ったら中に居たり…美玲に何度も相談しようと思ったんだけど、そう言う時に限って…」
その時
「七子!」
佐原さんが血相変えて診察室に入ってきた。
七子の今の格好は下着姿。
「誰が!?」
始めてみた…佐原さんの本気で怒ってる所
「佐原さんには関係ない…です」
七子?
「関係ないです…か…じゃぁ、仕事上の話をしましょう。
貴女が心配で鞍橋さんが明日、有給を使い休まれたら副社長の仕事量が断然減ります」
「佐原さん…七子、今日は私のアパートに帰えります。明日の事はその時でも大丈夫だよね?」
服を渡した。
「美玲!!」
息を切らして一君が入って来た。
着替え中の七子を気遣い平手打ち。
「いっ‥。太一何があった?」
「…俺には関係ない…マイコは?」
「車に居る」
「…興醒めした。帰るからマイコは送ってく」
「襲われるなよ?」
「まだ、素面でよかった…」
どん…な意味?
「太一」
「冗談」
「今のお前は冗談抜きでやらかしそうだからタクシー拾って帰れ…永峰さんは俺が美玲のアパートに送る」
一君が真面目に話してるからいつもキッチリしてるあの佐原さんじゃない…人間味がある佐原さん