おやすみ、先輩。また明日


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始業式前の、体育館へと向かう途中の廊下。


歩いていると、不意に頭に温かいものが乗った。



「くるくる。何眠そうな顔して歩いてんだ」


「ヤンキー先輩!」



いつの間にか、2年生の列と並んでいたらしい。


朝の電車でも会えたし、別れて1時間もしないうちにまたこうして会えるなんてツイてる。



「あれ? 宇佐美先輩、もしかしてまだ来てないの?」


「おー。さっき“いま起きた”ってメール来たからな」


「ふふふ。どっちが不良かわかんないよねー」


「あぁ? だから俺は不良じゃねーって」


「わー! やめて!」



わしゃわしゃと髪を乱される。


くるんくるんのわたしの髪は整えるのが大変だけど、ヤンキー先輩にこうやって撫でられるのは好きだからいいんだ。

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