おやすみ、先輩。また明日

無理してないよ、先輩。



+
*
.

*
.






それからわたしは一気に忙しくなった。


部活は週に2度出られれば良い方で、あとはほとんど梶原さんとの打ち合わせとレシピの確認作業。


お母さんは最初だけ星創出版の会社までついて来てくれたけど、あとはわたしひとり。

お姉ちゃんの予備校と、弟のスイミングスクールの送り迎えで忙しいから。


もうしょうがないとあきらめてる。

わたしは兄弟の中でいちばんひとり立ちが早いんだと、そう前向きに思うことにした。



9月はレシピ本をどういう形にしていくが具体的な話し合いに使ったけど、10月からはスタジオでの撮影がぎっしり入ってくる。

そうなるともう部活にはほとんど顔も出せなくなるみたい。



山中さんとはほとんどしゃべってないけど、クラスで目が合ったりすると軽蔑するようにわたしを見てから目をそらす。


もう修復不可能なくらい、わたしたちの溝は深く大きくなっていた。



< 250 / 356 >

この作品をシェア

pagetop