おやすみ、先輩。また明日

はじめまして、先輩。



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電車の中って、なんでこんなに眠くなるんだろう。


この振動と、音と、それから横の男子高生たちの騒ぐ声がわたしの眠りを誘うちょうど良い材料になってるのかも。

うるさすぎず、静かすぎず、とっても心地良い。


『次は、東円寺――……』


アナウンスが、わたしの降りる駅名を告げている。


ああ、降りないと。
乗り過ごしたら、確実に遅刻だ。

でも眠い……。


完全に閉じ切ったまぶたを持ちあげることができなくて、更に深く眠りに落ちかけた時だった。

わたしの頭に激痛が走ったのは。



「いっ……!!」


「は!?」


上からぎょっとしたような声が降ってきたけど、構っていられない。

だってめちゃくちゃ痛い!!



「痛いー! 引っぱらないで!」


誰かが、何かが、わたしの髪を思いきり引っぱってる。


眠気なんか吹き飛んだ。

わたしは頭皮を持っていかれそうな痛みに、必死に髪を押さえた。

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