強迫性狂愛
―…よかった、体調良くなったみたい。


思わず笑みを零すと


「…名前は」

「私ですか?…百花って言います」

「ももか?」

「はい。百の花で、百花です」

「そうか…」

「顔色」

「……なに?」

「顔色、よくなりましたね!安心しました。じゃあ、私はこれで」


軽くお辞儀をしてから、今度こそ本当に路地裏を曲がって家路を急ぐ。

お母さんが心配しちゃう。急がなくちゃ。



小走りで駆けていく私を――…





「―……俺だ」




「あぁ…調べて欲しいことがある」




この運命の出逢いこそが、



私を知らない世界へと連れて行くことになったんだ。
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