悪魔な天使





そして私は
薄暗くて人通りの少ない廊下へと連れて来られた。



「ねぇ、ちょっと、どういうつもり?」


バンッ


「ふわぁっ!」



いきなり私の頭の横に手をつかれ、
壁に追いやられてしまった。


っていうか…顔近い……!




「ね、ねぇ!答えてよ!」

「ん~、俺の正体バラされたら困るから。」

「猫被ってるのがいけないんでしょ!」

「ねぇ、顔赤いけど?」


そんなわけない。
と思ったけれど、
二ノ宮瞬の言う通り、自分の顔が熱くなっているのがわかった。


「い、今は関係ないでしょ?!」

「え~?ねぇ、鈴村って…」










「俺のこと好きでしょ?」




いきなり言われたその言葉に、
驚きの声も出せなかった。



「ねーえ。」


「そ、そんなわけ…ないじゃん…」



自分でもわからない。

私が好きなのは……天使みたいな二ノ宮瞬…。





今目の前にいる悪魔は………









でもドキドキしてる自分がいる。


なんなの?この気持ち。
< 6 / 25 >

この作品をシェア

pagetop