【完】アタシは3代目。



いつもなら、勝手に入ってくるのに。



「竜弐さんからの伝言で、ゆりちゃんを保育園に迎えに行ってきてくれだってさ。一緒に行くか?」



そんなの…



「行くに決まってるでしょ!
ゆりちゃんに、大地まで盗られるの…やだもん」



「大丈夫だって。俺、年下苦手だし…」



大丈夫じゃないから、言ってるんじゃん。



大地は優しいから、色んな人を惹き付ける。



いい加減、気づきなよ。



それと、あたしの気持ちにも…。



「咲」



「どうし…」



…え…



何かが、あたしの唇にあたってる。



すごく、柔らかい…。



目の前には、大地のドアップ。



あたしもしかして…



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