プレイボーイ×天然な幼なじみ

梨桜のお願い――佳主馬SIDE




 店を出た俺は、なんとなく、梨桜を体育館裏に連れ出した。

「こっちにはお店、ないよ?」

 梨桜が言う。

「んなこたぁ知ってるよ」

「じゃあ、なんで…」

 はっきりさせたいんだ。

 梨桜は、俺と龍太、どっちのことを好きなのか。

 そりゃ、梨桜は昔から龍太のことが大好きだ。

 だけど、龍太は女たらし。だから、今、はっきり白黒つけたいんだ。

 梨桜が、俺と龍太のどちらを選ぶのか。

「梨桜、話がある」

 俺の言葉に、梨桜が、素っ頓狂な声を上げた。

「は、話って!?」


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