プレイボーイ×天然な幼なじみ


「開けてみて」

 千花ちゃんに言われて、ねじってある部分を開くと、中からキャンディが出てきた。

「これ、いいの?」

「うん、もらって」

 僕は、キャンディ柄のハンカチをポケットに、キャンディを口に入れた。

「離れても、ずっと仲良しだよ」

「うん、私、絶対に啓くんのこと忘れない」

「絶対だよ」

 指切りをして、別れたあの日――。

               ★

 泣きながら手を振ってくれた、千花の姿を忘れたことなんか一度だってない。

――絶対に啓くんのこと忘れない。

 そう言ってたのに。

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