愛シテアゲル
「嬉しい……。やっと、やっと、お兄ちゃんの隣にこれた気がする」
出会った時、まだランドセルを背負っていた小鳥。背が高いお兄ちゃんをもっと低いところから見上げていた。その時から彼の優しい笑顔は変わらない。
なのに。年月が経つほど、彼に追いついて成長しているはずなのに大人に近づいているのに、先へ先へ行ってしまう彼をうんと遠くに感じてばかりいた。
『小鳥と一緒にいたい』と、女として傍に置いてくれるようになっても。小鳥は『どうして。まだ大人になりきれない子供みたいな私を好きになってくれたの?』と実感が湧かなかった。けれど、今夜はもう……。
お兄ちゃんから愛してもらうんじゃない。私が、自分が、大人の女の気持ちで『愛してあげたい』と思えるようになって初めて『大人の女』なのかとも思った。
これでやっと、いつまでも可愛いだけの『上司のお嬢さん』ではなくなったと思えた。
それでも。本当に子供だったのに。彼はいったいいつから、小鳥のことを裸にして愛したい女になったのだろう?