もう春は来ない


 春――


 キミのいない、二度目の春。

 無気力な、色のない、そして、哀しいだけの春。

 それでも、

 卒業アルバムの僕らのページでは、

 あのサクラ舞う日の、あの日のキミが微笑んでいる。



 それがとても優しくて。

 それがとても暖かくて。

 キミが、本当に春のようで。

 キミは誰よりも、ホントにキレイだったから。



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