腹黒年下くんの甘い罠。

球技大会




太陽サンサン。

体育館の中ムシムシ。


はい、そうです。

あっと言う間に球技大会の日がやって来ました。


ちなみに私が選んだ球技はバスケ。

田原先輩もバスケ。


あと.....


「侑李くん!!私のタオル使ってぇ!!」


「あ、先輩♪いいんですか?僕、すごい汗かいてるし.....」


「いいよ!!使って!!」


「ありがとうございます♪」


侑李くんもバスケみたいだ。


可愛らしい先輩方に猫被っている侑李くん。


先輩方〜!!

騙されてますよぉ〜!!

奴の腹は真っ黒ですよぉ〜!!


「彩華。」


私を呼ぶ誰かの声。

この声は....


「原....じゃなくて、田原先輩。」


振り向けばにこやかな笑顔を私に向ける田原先輩がいた。


告白から3日。

どうやら私たちは付き合っているみたいです。


「まーた原田って呼びそうになったでしょ?よく間違えるよね?原田って本当に誰なの?」


先輩は楽しそうに笑いながら私に近づく。


「.....秘密です。」


「また秘密?」


「はい。」


なんだか田原先輩には言えないんだよなぁ。

そもそも田原先輩にときめいているのもある意味原田さんにときめいている訳だし....。

なんだかねぇ。






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