身勝手な恋情【完結】

美女が花がほころぶように微笑む。

彼が自分の声を聞き入れてくれたことが嬉しくてたまらないと、そんな表情で。



「私を見て」

「――」



蓮さん。


見ないで――


いやだそんな……



嫉妬の炎で焼け焦げそうになる。

気がおかしくなりそうだ。



蓮さんが青みがかった三白眼をほんの少し細める。

あれは抑えきれない何かを必死に抑えようとする瞳。

私だけが知っていると思い込んでいた、そんな眼差しだ。


< 146 / 469 >

この作品をシェア

pagetop