あの頃より きっと。
悠心が上目遣い気味になって、麻紀に目を合わせた。

少し赤くなった悠心の頬は、とても可愛らしかった。

麻紀は、加速する心臓を押さえて深呼吸した。

そして唇を開く。





「お願いします」





それからしばらく話をした2人は、そこで解散した。

しかし麻紀は、その場で携帯電話で通話を求めた人物がいた。





「…ちょっと会える…?」





光る画面には、『美優』と示されていた。
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