あの頃より きっと。
彩穂が視線を上げると、雷は伏し目がちにカップの中を見つめていた。

それから何気なく沈黙が降り、彩穂も同じ様にカップの中に視線を落とした。





「……寒くない?」





不意に雷がそう言った。

それは、沈黙を破る言葉だった。
< 314 / 477 >

この作品をシェア

pagetop