ホットココアのキミ
「愛奈はみんなに可愛がられてるよねー」

「まぁね♪それをちょっとでもうまく使わないとさーもったいないじゃん?あはは」

「でも自分で勉強しないと後でしんどいかもよ?」

「まぁそん時はそん時だよ。奥平さんみたいになんでもやってくれて引き受けてくれるような先輩もいるしさー」

「奥平さん優しすぎるタイプよね?」

「まぁ私からすると優しすぎて損するおバカさんって感じじゃん?ふふ」

「それ言いすぎだよーあはは」

トイレから二人の楽しそうな会話と笑い声が遠のいたとき、私の涙は止まっていた。

なんて言ったらいいかわからない感情がぐるぐる廻ったけれど、とにかく仕事しなければ終わらない…

その思いだけでトイレを後にした。

この時の私は、ヤノっちが心配して追いかけてきていたことも、柱に隠れて彼女たちの会話をすべて聞いていたことも気が付かなかった。
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