私が立ち上がらなかった理由
にやりと笑って
私は流と名乗ったそいつの顔を見上げた。



「信じてないでしょ?本当だからね。」



挑戦的な私の物言いに若干慌てたようにもみえた。



「信じますよ。やってみたらどうですか?ただ、私には呪いは効きませんよ。」



流と名乗ったそいつににっこり笑顔で答える。



「やっぱり信じてないでしょ。本当に信じてるなら怖いはずだよ?決壊でもはれなきゃ絶対呪いにかかっちゃうよ?強力だからね。」



予想外の話の展開に若干戸惑っているようにみえる流と名乗ったそいつを
笑顔でみつめたまま私は頷いた。




「あなたが呪いをかけられること信じますよ。ただ私にはその呪いは効きません。呪い替えしでもしましょうか?」


にっこり微笑む。




「私、魔法使いなので。」


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