【 腐りかけのteenager  】
「はぁ・・・。」

お母さんは大きな溜め息を付き、私に言った。

「何があったのか知らないけど、お母さんに嘘だけは付かないで頂戴。お願いだから、危ない道だけは渡らないでね・・・。お母さんはいつもあなたの見方だから、何か悩みがあったら相談してよ・・・。」

お母さんの言葉は、私の傷だらけの心に消毒液を付けたかのように痛く染みた。

「ぅん・・・。」

私は弱々しく返事をした。

これ以上お母さんと同じ時を過ごすのは無理だ・・・。

罪悪感が私の心を占領し、今の心情を顔に映し出してしまう。

いつお母さんに悟られるか解らない・・・。

そう思い、いつもより早く家を出る事にした。

私は数時間前に着ていた制服を身にまとった。

制服を着ると男の顔がフラッシュバックの様に映し出される。

2つ取れた制服のボタンが、生々しさを物語っていた。

私は急いで裁縫道具の中から同じ色のボタンを探し、解らないように付けた。

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