【 腐りかけのteenager  】
数秒後、奥から上司らしき男の人が現れた。

警察官は私の目の前に立つなり、突然怒鳴り始めた。

「お前!大人をからかうな!女の子だからと思って優しい女性警官にしてやったら、嘘ばっかり付きやがって!調子に乗るなよ!お前もグルかぁ!!隠したら同罪だぞ!」

私はその迫力にビックリし、涙が出てきた。

「だって・・・本当の事を言って、告げ口した事が男にばれたら・・・私殺されちゃうと思って・・・。ごめんなさい・・・。ごめんなさい・・・。」

私は怖くて怖くて仕方なかった。

女性警官が優しく、事の経緯を説明してくれた。

「男は前から指名手配されていたの。ヤクザなんかじゃないから安心して。本物のヤクザは一般市民には手を出さないのよ。この男は本当に、卑怯な手を使って女の子をだましてるのよ。マキちゃんみたいな目にあった子が、一杯いるの・・・。同じ女として許せないから、是非捜査に協力してね。」

私はこれで男から解放されたんだ・・・。

やっと自由が来たんだ・・・。

ホッとしたと同時に涙が大量に溢れ止まらなくなった。

私は、男との出会いの経緯を1から説明しなくてはならなかった。
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