【 腐りかけのteenager  】
1時間後、智也から電話がかかってきた。

「清算終わったから。もう大丈夫。」

「うん・・・。ありがとう。大丈夫だった?」

「おう!久々に楽しかった!」

へっ・・・?

楽しんでたの?

まぁ、喧嘩なんて君からしたらゲームのような物・・・。

さすがたくましい事ですこと。

「殴ったりはしてない?」

「しないと復習になんねぇーだろ?」

そう・・・だよね・・・。

「・・・棒で?」

私は恐る恐る聞いた。

「いや・・・棒で殴るほどじゃなかった。電車男は来るなり土下座してきた。すみません・・・すみません・・・。って。だから素手で殴っただけ。」

だけ・・・って、あんた・・・。

「まぁ、こっちは20人いたからなぁ~。全員特攻服来て取り囲んだから、それだけで怖かったんじゃねぇの?」

「えぇっ・・・。20人対1人?そりゃあんまりだろぉ~!!」

「でも、手ぇ出したのは俺一人だから。」

「そっか・・・。じゃぁ、フェアだね?!」

私は少し、安堵に駆られた。

電車男には可哀想だが仕方がない。

警察に捕まって、痴漢高校生と名が出るよりはマシだろうと言い聞かせた。
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