【 腐りかけのteenager  】
「おはよう。久しぶり!」

私は昔のように楓に声をかけた。

楓は私の顔を見るなり、少し驚いた表情をした。

「おはよう…。」

ニコリともせず小声で私に挨拶すると、そのまま小走りで行ってしまった。

楓…?

私は何だか凄く寂しさを感じた。

私達は生まれたときから一緒に居た。

いわゆる幼なじみだ。

なのに数ヶ月、会わなかっただけでこんなに態度が変わるものなのかと思った。

私は何でこんな風に溝が出来てしまったのか解らなかった…。

何で?何で?

私は少し考えていた。

数ヶ月前までは大親友だったのに…。

いつも一緒にいたのに、新学期が始まってからは一緒に居る時間がなくなった…。

何で…?

私がギャル達と戯れるようになったからだ…。

それに、いつの間にか楓のことを上目線で見ていたのは…

私だ…。
< 99 / 312 >

この作品をシェア

pagetop