Hurly-Burly 4【完】

嫌な予感がするたび気弱になってたら駄目だって

分かっては居るんだけど、何故か思い出すんだ。

今も記憶に鮮明に残るあの秘書が言った言葉。

「気付いたら?」

ナル君、あたしにはどうもそれが怖い夢だった。

人に追われたって、巨大メカと戦ったって何よりも

怖いのはあたしが大事にしてきたあの家を壊されること。

「ダーリンがベットから落ちてましたっていうのは

いつものことなんだけどね。」

それ以降眠れそうになくてふんどし刑事シリーズ最新刊

を読み漁っていたから疲れてたなんて言えまい。

「ジョセフィーヌと一緒に寝てるの?」

「う、うん、ダーリンが家に来てからは何故か

そうなっていたな。ダーリン怖がりだから1人じゃ

寝れないのね。」

怖がりで引っ付いて眠るからダーリンはいつも

あたしの寝相の餌食になる。

それでも、文句なんて言われたことない。

「寝れねぇってお前がじゃねぇの?」

慶詩、あたし怖がりじゃないけど?

「あたしは全然平気だけど、でも今更ダーリンと

一緒じゃなかったら寂しくは思うかもしれない。」

怖い夢を見た後もダーリン付き合って起きててくれた。

あたしの相棒はダーリンしかいない。

「しかし、寝相の悪さの問題がここに来て出るのだよね。

ダーリンはもう気にしないと言うけどさ、兄ちゃんには

寝相の悪さはどうしようもないよって言われたから何とか

したいところなんだよね。」

「そういや、ヒヨリン危なかっしかったよな。」

「えっ!?あたしみんなの前で寝た事ないはずよね!?」

「思いっきり見たことあるぞ。」

「ぎゃあああ、忘れて!」

そうか、前に確かに1回そんなチャンスがあったな。

あたしにとってはバッドチャンスだ。

前に世話になった時のことか。

殴られた日のことは忘れないさ。

「壁蹴って穴開けそうになってたもんなー。」

そんなことしてませんよ、多分。

「ソファーから落ちても起きる気配すら見せなかった。」

京君、変なところ見せてごめんね。

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