Hurly-Burly 4【完】

だけど、そうか。

あたしと出会うまでの彼らはよく事件を起こしていたのか?

「お願いよ。悪い話じゃないと思うわ。

よく考えておいてくれないかしら。まだ時間はあるわ。」

「でも、あたしには・・・」

あたしにはそんな約束をしてしまって良いのか分からない。

「大丈夫、貴女のお家柄は少なくとも知ってるわ。」

「えっ!?」

言葉が喉に絡みついて出なかった。

どうしよう、こんな身近に一ノ瀬を知る人が居たって言うの?

「だからって、周りに言いふらしたりしないわ。

あたしも同じような家柄だから分かるの。」

「同じようなとは?」

「ええ、あたしの家は貴女のところと違って

そこまで名の知れたところじゃないわ。」

「どこなんです?名前を聞けば・・・神代

確かそんな苗字でしたか。」

神代と言えば知る人ぞ知る超がつくほど名家の

お嬢様がどうしてこんな平凡てんてくりんな学校に居るんだ!

「神代は父と兄の名前よ。あたしは差ほどのこともしてないわ。」

「いいえ、そんなことないわ。神代と言えば優秀な

弁護士が居るって母さんが言ってた。」

「そうね、貴女のお母様の名はこの世界じゃ有名だわ。

あたしの世界で一番尊敬しているお方ですの。」

そうだ、弁護士を職業にしていた母さんはその美貌に

負けぬ仕事の出来た女だって父さんが自慢げに話してた。

「だから、立花さんっ!あたしは貴女の味方です。

どうか次期生徒会長に」

「日和、見つけたわよマコ!!ってあんた懲りもせずに

まだ付きまとってたのね。」

ああ、何でもっと静かな放課後を過ごせないのだろうか?

サユと会長が今にも噛み付き合いしそうなところを、

マコ君がオロオロと困っている。

「会長さん、その件しばらく保留にして下さい。」

「ええ、ただ貴女になら任せられると思っただけなの。」

にっこりと微笑みながら会長さんは去った。

ほんの一瞬の出来事だった気がするのに、

随分と疲れたのは走り回ったせいなのかそうでないのか

すら分からなかった。

ただ、母さんを褒められたことに胸を誇らしげに思えて

自分のことでもないのに嬉しく心地良かった。

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