【コラボ】パラレル・ラブストーリー


神無は、龍真にたくさん聞きたいことがあった。


なんでこんな地味子を好きになってくれたんだろうとか、

一体いつから、とか、


でも、今は。


肯定の返事と、笑顔しか出てこなかった。


龍真は内心、ほっとする。


嫌がられて、泣かれたりでもしたら、それこそ立ち直れないと思っていたからだ。



「良かった。

じゃあ、これからよろしくな」


「うっ、うんっ!!

よろしくおねげいしますっ!!」


「おねげいって……噛んだの?」


「はううっ……噛みましたぁっ、ごめんなさぃぃ!!」



真っ赤になって、うつむく神無。


なんて可愛いのだろう。


こんな大事なところで、噛むなんて。


ずっと無愛想で通してきた龍真だが、今日ばかりは頬が緩むのを抑えられなさそうだ。


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