【コラボ】パラレル・ラブストーリー


やがて授業が始まり、まりあはぼんやりと黒板をながめていた。


神無と龍真が、やっとくっついた。


遅かったけど。見ててイライラすることもあったけど。


幸せそうな神無を見ていたら、自分まで幸せな気分になれた。



(本当に、良かった……)



まりあは油断すると思い出し笑いしそうになり、慌てて教科書で顔を隠した。


そんなとき、背中を指でつつかれる。


驚いて振り向くと、後の席の生徒から小さく折りたたんだルーズリーフが渡された。


誰かの手紙だ。


ケータイは校内では禁止だから、未だにこんな古典的な方法で、女子は授業中に連絡を取り合っていた。


机の下にそれを隠し、こそこそと膝の上で開ける。


そこには神無の可愛い小さな文字が並んでいた。


思わず、頬がほころぶ。


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