【コラボ】パラレル・ラブストーリー


「あー!安城まりあちゃんやー!」


「はいっ?」



瑛の横にいた金髪の外国人は有名だから、オーランドという名前はまりあも知っていた。


しかし、自分がちゃんづけで呼ばれるとは思わなかったので、正直驚く。



「生徒会の後輩ちゃんやろ?

前に坂下くんと噂になった……」


「そっ、それは誤解です!」


「そうらしいな。

鬼頭神無ちゃん、キミが坂下くんの本命やったんやろ?」



オーランドは神無に笑いかける。


その人懐っこい笑顔に、神無は思わず顔を赤くし、黙ってうなずいた。


……なんか馴れ馴れしい人だなあ。


悪い人ではないみたいだけど、噂話が好きな男の人って、ちょっと苦手かも。


まりあは仕方なく、愛想笑いをしておいた。



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