運命鑑定




...あった。


思い出したあたしは、1つこくりと頷いた。




「あれもね、僕たちの作戦...だったんだ」



何をしても「好き」と言ってくれないなら、とセンパイはたくさんの「好き」をあたしにあげることにした。


センパイはたくさんの言葉をあげることで、「好き」が返ってくるんだと思っていたみたい。




でも、あたしはあのとき、叶華とケンカしていたから、元気を出してほしいという優しさから来た言葉なんだと思っていた。




「それで...これが叶華たちにとって、予想外の出来事だったの」




叶華と愛斗は同時に顔を伏せた。


あたしにも、「これ」が何を指しているかくらいは分かった。






< 178 / 205 >

この作品をシェア

pagetop