運命鑑定



「美紅ちゃーん」


「はーい」


「呼んでるよー」


午前の授業が終わったので叶華と...愛斗と一緒に弁当を食べようとしたとき、ふいに呼ばれた。


誰だろ、と思いつつも席を立ち教室の入り口まで行くと、メガネをかけた背の高い男子が、ひょこっと顔を出した。


誰かに似てる...?と思っていると。



「美紅ちゃんっ!!」

「...あ、え、彼方センパイ?」

「うん!!一緒に昼ご飯、食べようよ!!」


いきなりの誘いと昨日と今日の変貌ぶりにびっくりして声もでないまま、叶華と愛斗の方を見ると、仲良く喋っている。


「あ、はい。 持ってきますね」


あたしは叶華と愛斗に行ってくるねと伝えて弁当を持つと、「いってらっしゃーい」と言う愛斗の声と叶華の手を振る仕草を背にセンパイのところに行った。


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