運命鑑定
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「もう、こんな時間かー」
大きな時計台を見てセンパイは呟いた。
時計の針は7時を差しているが、夏だからか周りはあまり暗くない。
あたしはこのまま今日が終わらなければいいのに、と思った。
そして、1つ溜め息をついた。
「帰ろっか」
センパイが言った言葉にこくりと首を縦に振る。
家からさほど遠くないこの公園に徒歩で来たあたしは、帰りも徒歩だった。
でも、行きと違うのは、隣にセンパイがいること。
あたしは、1歩踏み出すごとに家に近付いていく、この感覚が嫌になった。
2回目の溜め息をついた。