《続》跡目の花嫁さん~家元若旦那の危ない蜜月~
二人で藤の花が満開の山崎公園に車を走らせた。



蝶のように小さな花々が数え切れない数の連なった房を作り、辺りを淡い紫色に染め上げる。


桜とはまた、違った風情で見る人を魅了していた。



濱部社長は真剣にスマホを片手に持ち、ベストショットを撮影しようと歩き回る。



「この辺り…綺麗ですよ」


「んっ?そうか??」


私の選んだ場所を写真撮影。

二人で画面を覗き込んで、楽しんだ。


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