《続》跡目の花嫁さん~家元若旦那の危ない蜜月~

紫陽花の恋ー嗣成SIDEー

* * *

俺は和也の部屋を訊ねた。


「あれ??柏木先輩と一緒じゃあ…」

「・・・お前ならどうする?昔のかりそめの相手と再会して、その女に、本気で惚れたら?」


「柏木先輩と初対面じゃあないんですか?」


「違うようだ。彼女に言われて、思い出した…」


「最悪のパターンだな…兄貴」


部屋の奥に行くと、弟の智成がソファーに転がって、酒を飲んでいた。



「お、お前も居たのか?」
こいつだけには知られたくなかった俺の失態。

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